ひっそりと登場 Microsoft標準で高速リモート 2016年2月2日 #012

マイクロソフトWindowsのリモートデスクトップは動きが遅いと思われているのでないでしょうか。

確かに昔のWindowsリモートデスクトップはその通りだったように思います。便利ではあるが、実用に耐え得るほどのスピードはなく、仕事で使うには無理があると…。

リモートデスクトップのその接続方式である「画面転送型」は、その全ての処理はあくまでもサーバー側で行われることから、処理速度そのものに関しては手元のパソコンよりも高速なケースが当然有り得るのですが、画面描写の技術が未熟なものであったがために、残念ながら動画やCADソフトには全く向かないものとして有名でした。

それがどうでしょう、2012年にヴァージョンが7.0から8.1になったことで(2022年04月現在は10.0)、画面描写速度が飛躍的に高速化され、何とびっくり、あのCitrixのICA並みの速さを手に入れてしまったではありませんか。その快適さはまるで手元のパソコンを使用しているのではないか、と勘違いしてしまうほどです。

そして、RDP8.1が利用できる端末も、Windowsは言うに及ばず、タブレットやスマホ、そしてMacやシンクライアントまでと、とても幅広いものになってきています。

ここまで快適なリモートデスクトップが標準機能の接続方式で実現できてしまいますと、高速描写の「ICA」がウリであったCitrixのXenDesktopがなんだかかわいそうに思えてきます。だからひっそりと登場したのかも知れませんね。標準でここまで速いとさすがに気を遣うのでしょう。「リモート機能」がデフォルトでオフ状態になっているのも頷けます。こんなに多くの種類の端末で高速リモートが利用できるんですけどね…。